これは家族がいたからこそ、ありがたく感じる鍵にまつわるトラブルです。
私の友人夫婦の実話です。寒さ厳しい2月の話しで、その日は都内でも珍しく大雪でかなり寒い日でした。友人はパート勤めであったものの、その積雪により早めに退社したようです。
マンションに着き、バッグの中から家の鍵を出そうとしたのに見当たりません。しかも、旦那さんは仕事に行っており、家の中には誰もいない状況でした。
同じマンションに住む方が、親切にエントランスのオートロックを開けてくれたようです。そして、エレベーターで自宅前に到着し、ふと「どうやって中に入ろう」と玄関ドア前にて考えたようです。
これを聞いたときに、なぜ先に管理会社に連絡しなかったのか、不思議でした。本人も今思えば…という不思議な行動について笑っていました。
ただ、その時にはプチパニックな状態だったようです。友人は、普段パートに出る際、鍵がバッグの中に入っていることをエレベーターの中で確認していたようです。しかし、その日に限っては確認しなかったそうです。
仕方なしにマンションの管理者にマスターキーを借りて、ガチャガチャしていたら、突如玄関が「ガチャッ」と開きました。
中から顔を覗かせたのは、息子さんです。雪の影響を心配した学校側が早めの下校を促していました。
しかも、息子さんいわく、その日は授業が2限目からだったらしく、母親である友人は「玄関の鍵締めてから学校行ってね」と息子さんに伝え、その友人は鍵を持たずに家を出たそうです。
あまりにもバタバタしており、朝のことをすっかり忘れ、しかも息子さんは学校だと思い込み、このような事態になっていました。
インターホンを押したはずなのに、うんともすんとも言わなったことを息子さんに聞くと、いつも「インターホンが鳴ってもムシして!開けたらダメ!と言ってるじゃないか」と、キレ気味で言ったそうです。
家のドアを開けてくれて、温かい家の中に入ることができ、息子さんが居てよかったね、と私は友人にそう告げていました。それからは、鍵をかならず確認してからでかけているようです。