私が12歳の頃に2匹兄妹で拾われてきた目が膿んでいて瀕死の状態の子猫を保護するまま情が沸き飼う事になりました。兄の方は早いうちに白血病になり亡くなってしまったのですが、妹の方を寂しくないようみんなで一緒にいるうちに、年齢と共に仕事や学業で忙しくなりおばあちゃんが一番メインに面倒を見ていました。すると、自分を猫だと思っていないのかリビングで家族でテレビを見ていると私を見てと言わんばかりにテレビを妨げたり、おばあちゃんと同じ体制で寝ていたり、犬に吠えられても自分が猫だと思ってないのでびくともしない肝の据わり方に驚きました。
何より一番驚いたのは、おばあちゃんが太ると太り、痩せると同じく痩せる一心同体みたいな猫と祖母でした。そんなある日、猫が歳を取り階段も登れないはずの体力なのに私の部屋に階段を上って遊びにきたのです。一緒に寝て仕事に行き、私が帰宅したらその日に亡くなりました。悲しみは深く祖母は特に落ち込んでいました。死因は心不全でいわゆる寿命だったのです。23年生きました。噛む事もなく穏やかで眠るように祖母の腕の中で息を引き取ったそうです。その数年後には祖母が心不全により亡くなりました。いわゆる寿命だったのです。
元々人工透析をしなくてはならない体だったのですが、不思議な事に心臓が一番最後に止まったそうで、眠るように息を引き取りました。かわいがっていた猫と同じ病名で亡くなり、一番びっくりしたのは命日が同じの日でした。どこまでも一心同体の二人がたまに夢に出てくるのですが、その時も一緒に出てきてくれるのですごく懐かしくもありそして恋しくもあります。家族って性別どころか種別までも超えるのかと思う不思議な体験でした。